TR.38 変更の設定
このコマンドは、剛性マトリックスをリセットするために使用されます。通常、このコマンドは、一度の実行で複数回の解析が要求される場合に使用されます。
一般的な書式
CHANGE
このコマンドは、剛性マトリックスを変更する入力が後に続くことを示しています。このコマンドは、解析が既に実行されているときのみ使用されます。CHANGEコマンドは、次を実行または要求します。
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剛性マトリックスを0に設定します。
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メンバーが前出のINACTIVEコマンドによって無効化されている場合、有効にします。
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古いサポートを無視する、もう1つのSUPPORTコマンドによるサポートの再設定を許容します。CHANGEの前の自由度(DOFまたは"リリース")数がCHANGEの後の自由度数以上となるようにSUPPORTの設定を行う必要があります。
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サポートは、CHANGEコマンドの前と後で同じ順番に設定される必要があります。このため、サポート数がケースにより異なる場合、FIXED BUT FX FY FZ MX MY MZを使用して、拘束のないジョイントをSUPPORTコマンドリストに入れることができます。任意のケースでサポートされるすべてのジョイントを、すべてのSUPPORTリストに入れることが最良です。
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CHANGEは、PERFORM ANALYSISの後にあり、次のSUPPORTまたはLOADSの組の前にある必要があります。
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有効なケースのみ、CHANGEコマンドの後に解かれます。
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解析とCHANGEは、PERFORM CABLE ANALYSIS用の主ケースの間にあることが要求されます。
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解析とCHANGEは、UBCケースがREPEAT LOADコマンドにおいて引き続き参照されるか、UBCケースが、複数解析の後かSELECTコマンドの後に再解析される場合は、UBCケースの後に要求されます。
例
CHANGEの指定前:
1 PINNED 2 FIXED BUT FX MY MZ 3 FIXED BUT FX MX MY MZ
CHANGEの指定後:
1 PINNED 2 FIXED 3 FIXED BUT FX MZ
新たな解析用にメンバー特性のみが修正される場合、CHANGEコマンドは必要ありません。これは、メンバー選定を行い、PERFORM ANALYSISコマンドを使用して新しいメンバー特性に基づいた再解析を行う場合によくあることです。
注記
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INACTIVE MEMBERコマンドが使用される構造物でのCHANGEコマンドの後に、新しい荷重ケースが設定される場合、ユーザーはSET NLオプションを使用して主荷重ケースの総数を定義する必要があります(「TR.5 SETコマンドの設定」と例4を参照)。
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入力ファイルに動的解析のケースや移動荷重の生成を含む荷重ケースがある場合、CHANGEコマンドを使用した複数解析を実行すべきではありません。
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ポスト処理における断面力、モーメント、応力、その他の結果には、サポートとメンバー特性用に最後に入力されたデータが使用され、変位、材端力、反力の計算にどのデータが使用されたかについては考慮されません。そのため、CHANGEコマンドの後のメンバー特性とリリースの変更に留意してください。