TR.32.12.2 地震荷重の生成
このコマンドは、既に設定されている荷重の定義を使用して地震荷重を生成するために使用されます。
一般的な書式
LOAD i
code LOAD { X | Y | Z } (f1) (DECCENTRICITY f2) (ACCIDENTAL f3)
指定項目:
code = { 1893 | AIJ | COL | CFE | GB | IBC | NRC | NTC | RPA | TUR | UBC}
パラメータ | 既定値 | 説明 |
---|---|---|
LOAD i | - | 荷重ケース番号。 |
X | Y | Z f1 | 1.0 | 地震荷重に乗算するオプションの係数。負の値も許容されます。 |
DEC f2 | 0.0 | 剛床ダイアフラムの重心と剛心間の静的偏心から生じる自然のねじりの増分係数。地震による水平方向のねじり荷重に乗算されます。正の値(1.0より大きい)または正確に0.0である必要があります。 |
ACC f3 | 1.0 | 不測のねじりの増分係数。地震による不測のねじり荷重に乗算されます。負の値を指定できます(負でない場合は、生成される横荷重の方向に基づいて、MYのデフォルトの符号が使用されます)。 |
水平方向のみ使用してください。つまり、地震荷重はYが垂直軸の場合はXとZの方向(Zが垂直軸の場合はXとYの方向)にのみ適用します。
剛床ダイアフラムの静的偏心から生じる水平方向のねじりモーメントを含めるには、次の条件を満たしている必要があります。
- 床を固定ダイアフラムとしてモデル化する必要があります。
- DECに正の値(1.0より大きい)を指定する必要があります。地震荷重が剛心ではなく重心に適用され、1.0以下の値で得られる効果が組み込まれます。固定ダイアフラムの重心に地震荷重を配置すると、静的偏心(重心と剛心の間の差)に対応する固有のねじりが解析に自動的に含まれます。DECパラメータとして0.0を指定した場合、固定ダイアフラムを含むモデルで固有のねじりを無視することはできません。
- 地震定義(つまりDEFINE code LOADコマンド)にACCコマンドが含まれていてはなりません。含まれている場合、自然のねじりの係数は無視され、すべての地震荷重についての不測のねじりのみが考慮されます。
水平方向のねじりを計算するための設計の偏心は、DEC + ACCの値です。ACCが負の場合はDEC - ACCとなります(つまり、ねじりの大きさは常に加算して求められます)。
注記: このコマンドをIS 1893の静的地震荷重と組み合わせて使用する場合の詳細については、"IS:1893(パート1)2002年版およびパート4(2005年版)コード - 横方向地震荷重"の注記「a」を参照してください。
注記
-
静的地震荷重ケースは、第1の荷重ケースとして与えられる必要があります。地震荷重ケースの前に設定される地震以外の他の主荷重ケースは、受け付けられません。MEMBER LOADSやJOINT LOADSのような追加の荷重は、同じ荷重ケースの下で地震荷重とともに設定されます。
誤った使用例: ここでのエラーは、UBCが1番目と2番目のケースとなるべきところが、3番目、4番目のケースとして設定されていることです。
⋮ LOAD 1 SELFWEIGHT Y -1 LOAD 2 JOINT LOAD 3 FX 45 LOAD 3 UBC LOAD X 1.2 JOINT LOAD 3 FY -4.5 LOAD 4 UBC LOAD Z 1.2 MEMEBER LOAD 3 UNI GY -4.5 PERFORM ANALYSIS
正しい使用例
⋮ SET NL 10 ⋮ LOAD 1 UBC LOAD X 1.2 JOINT LOAD 3 FY -4.5 PERFORM ANALYSIS CHANGE LOAD 2 UBC LOAD Z 1.2 MEMBER LOAD 3 UNI GY -4.5 PERFORM ANALYSIS CHANGE LOAD 3 SELFWEIGHT Y -1 LOAD 4 JOINT LOAD 3 FX 45 PERFORM ANALYSIS LOAD LIST ALL
-
次の場合について考えます。
- 静的地震ケースに以降のREPEAT LOADコマンドで係数を掛ける場合
- 静的地震ケースを引張/圧縮解析において使用する場合
- 再解析(間にCHANGEまたは新しい荷重ケースがない2つの解析コマンド)の場合
誤った使用例: ここでのエラーは、CHANGEコマンドが荷重ケース2の前にないことです。
⋮ LOAD 1 UBC LOAD X 1.2 SELFWEIGHT Y -1 JOINT LOAD 3 FY -4.5 PDELTA ANALYSIS LOAD 2 UBC LOAD Z 1.2 SELFWEIGHT Y -1 JOINT LOAD 3 FY -4.5 PDELTA ANALYSIS
正しい使用例
⋮ LOAD 1 UBC LOAD X 1.2 SELFWEIGHT Y -1 JOINT LOAD 3 FY -4.5 PDELTA ANALYSIS Change LOAD 2 UBC LOAD Z 1.2 SELFWEIGHT Y -1 JOINT LOAD 3 FY -4.5 PDELTA ANALYSIS CHANGE
- 地震荷重ケースが8つまで入力することができます。
-
REPEAT LOADの設定は、各地震ケースの後に解析コマンドとCHANGEが続かない場合は、地震荷重の生成を含む荷重ケースに対しては使用できません。
地震荷重ケースを使用した繰り返し荷重の例:
⋮ LOAD 1 UBC LOAD X 1.0 PDELTA ANALYSIS CHANGE LOAD 2 SELFWEIGHT Y -1 PDELTA ANALYSIS CHANGE LOAD 3 REPEAT LOAD 1 1.4 2 1.2 PDELTA ANALYSIS
- 地震荷重の生成が、XおよびZ(Z upの場合Y)方向に対して実行される場合、X方向のコマンドは、Z(Z upの場合Y)方向に対するコマンドの前に来る必要があります。
UBCの例
次の例では、初めの3つの荷重ケースは、UBC荷重ケースであることに注意してください。それらは他の荷重ケースの前に設定されます。
DEFINE UBC LOAD ZONE 0.2 K 1.0 I 1.5 TS 0.5 SELFWEIGHT JOINT WEIGHT 1 TO 100 WEIGHT 5.0 101 TO 200 WEIGHT 7.5 LOAD 1 UBC in X-Direction UBC LOAD X DEC 1.0 ACC 0.05 JOINT LOAD 5 25 30 FY -17.5 PERFORM ANALYSIS CHANGE LOAD 2 UBC in X-Direction UBC LOAD X DEC 1.0 ACC -0.05 JOINT LOAD 5 25 30 FY -17.5 PERFORM ANALYSIS CHANGE LOAD 3 UBC in Z-Direction UBC LOAD Z DEC 0.0 ACC 0.05 PERFORM ANALYSIS CHANGE LOAD 4 Dead load SELFWEIGHT LOAD COMBINATION 4 1 0.75 2 0.75 3 1.0
IS 1893の例
次の例では、初めの2つの荷重ケースが1893の荷重ケースです。それらは他の荷重ケースの前に設定されます。
DEFINE 1893 Load ZONE 0.05 RF 1.0 I 1.5 SS 1.0 SELFWEIGHT JOINT WEIGHT 7 TO 12 WEIGHT 17.5 13 TO 20 WEIGHT 18.0 MEMEBER WEIGHT 1 TO 20 UNI 2.0 LOAD 1 1893 Load in X-Direction 1893 LOAD X JOINT LOAD 5 25 30 FY -17.5 LOAD 2 1893 Load in Z-Direction 1893 LOAD Z LOAD 3 Dead Load SELFWEIGHT LOAD COMBINATION 4 1 0.75 2 0.75 3 10