TR.16.1 グループ設定によるエンティティのリスト
このコマンドにより、エンティティ(メンバー、ジョイント、エレメントなど)のグループを設定し、'group-name'を使用してその情報を保存することができます。'group-name'は、入力ファイル内で別の特性を後で設定する際に、メンバー/ジョイントリストの代わりに使用可能です。この非常に便利な機能により、同じメンバー/ジョイントリストの多重設定を避けることができます。次に、GROUPコマンドに必要な一般的な書式を示します。
一般的な書式
START GROUP DEFINITION
続けて次を指定
(GEOMETRY)
_(group-name ) member/element/solid-list
…
または
JOINT
_(group-name ) joint-list
…
MEMBER
_(group-name ) member-list
…
ELEMENT
_(group-name ) element-list
SOLID
_(group-name ) solid-list
…
FLOOR
_(group-name ) member-list
…
続けて次を指定
END GROUP DEFINITION
指定項目:
- group-name = グループを特定するために設定した英数字名。group-nameは、'_'(アンダースコア)により始まる必要があり、24文字に制限されます。
- joint-list = グループに属するジョイントのリスト。TO、BY、およびALLが許容されています。
- member-list = グループに属するメンバー/ジョイントのリスト。TO、BY、ALL、BEAM、PLATE、およびSOLIDが許容されています。
- ALLはすべてのメンバー+プレート+ソリッド、BEAMはすべてのビーム、PLATEはすべてのプレート、SOLIDはすべてのソリッドを意味します。
注記
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GROUPの定義は、START GROUP DEFINITIONコマンドで始まり、ENDコマンドで終了する必要があります。
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2つ以上のGROUP名が、同じ定義の設定内で設定可能です。
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JOINT、MEMBER、ELEMENT、FLOOR、SOLIDは、グループ名とリストをこれらの特定の項目で区別する場合に与えられます。しかし、グループ名とリストが1つの見出しの下で2つ以上の構造要素を単にグループ化している場合は、GEOMETRYを与えることが可能です。これらの語(GEOMETRY、JOINT、MEMBER、ELEMENT、FLOOR、またはSOLID)がない場合は、リストはGEOMETRYに対するものと仮定されます。
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同じジョイント、またはメンバー/エレメント番号は、4つまでのグループに含めることが可能です。多重定義は、出力用に便利ですが、定数、断面特性、リリースなどの入力データとしてはあいまいになる可能性があります。
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2つ以上の連続入力されたグループが同じ名前を持つ場合は、それらは結合されます。連続していない場合は、2番目に入力された名前は無視されます。
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メンバーグループは、MEMBER LOADS、鋼材、コンクリートパラメータのようなメンバーリストを必要とする実際のコマンド付きのメンバーリストの代わりに使用可能です。しかし、MEMBER GROUPでは十分でない場合が1つあり、それは、FLOOR LOADを割り当てた際のパネルの定義に対してです。
「床グループへのFLOOR LOADの適用」で説明されているように、パネルはMEMBER GROUPではなく、FLOOR GROUPを使用して設定される必要があります。FLOOR GROUPは、現状、他のすべてのコマンドに対して、メンバーリストの代わりとして受け入れられません。
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入力ファイルで許容されるグループの最大数は、メンバー、プレート、ソリッド、およびノードの合計数に別のグループに重複して含めることが許容されるエンティティの数を掛けた値になります。許容される重複エントリの数のデフォルト値は10で、SET GROUP DUPLICATE iコマンドを使用して変更することができます(「TR.5 SETコマンドの設定」で説明)。
たとえば、モデルにメンバーが10、プレートが3、ソリッドが2、ノードが100あるとします。グループの最大数は、10 · (10 + 3 + 2 + 100) = 1150となります。
- グループ定義は、すべての図形コマンド(ジョイント座標、メンバー/プレートの生成など)やリナンバー(つまりSUBSTITUTEコマンド)の後に記述する必要があります。また、グループ定義は、荷重、参照荷重、または荷重定義コマンドよりは前に記述する必要があります。